SCROLL

ブログその他潤滑油潤滑剤はどのくらいの高温まで耐えられる?耐熱製品の選び方6選

その他潤滑油 2024.07.11(Thu)

潤滑剤はどのくらいの高温まで耐えられる?耐熱製品の選び方6選

潤滑剤はどのくらいの高温まで耐えられる?耐熱製品の選び方6選

潤滑剤の耐熱性能は、使用されている成分や種類によって異なります。

 

潤滑油のおもな役割は、機械動作中における金属部品同士の摩擦を軽減し、部品の摩耗や劣化を防ぐためです。

 

しかし、高温下での潤滑に使用する場合、機械の動作による摩擦や熱によって潤滑剤が劣化しやすくなります。

 

したがって、自社で使用する潤滑剤を選定する際は、用途や環境に合った耐熱性も持つ製品か確認することが大切です。

 

この記事では、潤滑油が耐えられる温度や高温下で発生しやすいトラブルを解説します。

 

高温下で使用する潤滑油の選び方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

潤滑剤はどのくらいの高温まで耐えられる?


潤滑剤はどのくらいの高温まで耐えられるのか、以下の商品別に解説します。

 

  • 汎用的な潤滑油の場合
  • グリースの場合
  • 耐熱性能の高い潤滑剤の場合

 

使用する機械や環境に応じて、潤滑油の種類や耐熱性能を慎重に検討することが重要です。

 

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

汎用的な潤滑油の場合

耐熱温度は商品によって異なりますが、石油系潤滑油の使用可能温度は150℃以下といわれています。

 

汎用的な潤滑油は、摩擦や熱による摩耗を軽減する役割があるため、一定の高温下でも安定した潤滑効果を発揮できるのが特徴です。

 

しかし、成分や用途によって使用可能温度は大きく異なるため、製品の仕様書やメーカーの指示を確認しましょう。

 

グリースの場合

グリースの耐熱性は、増ちょう剤と基油の成分によって決まります。

 

種類 使用可能温度(耐熱性)
増ちょう剤 石けん系 約70℃~180℃
非石けん系 約150℃~250℃
基油 鉱物基油 ×
合成基油

高温にさらされると増ちょう剤の構造が破壊され、酸化劣化が生じることでグリースの性能が低下します。

 

特に製鉄機械や製紙機械、自動車部品など高温で使用される場所では、耐熱性が重要です。

 

なかでも、グリースの耐熱性能の一つとして滴点があります。

 

滴点はグリースが液体状態になる温度を示し、滴点以上の使用は、摩擦や摩耗を引き起こす可能性が高くなるでしょう。

 

なお、JAX JAPANでは、食品・飲料機械が使用される過酷な環境下でも耐えられ、幅広い用途で活用できる「H1グリース油」を提供しております。

 

H1グリース油は優れた耐熱性能で機械動作を補助し、部品の摩耗や劣化を防ぎます。

 

機械の性能や寿命を向上できる高品質なH1グリース油をお探しの方は、ぜひ詳細をご確認ください。

 

>>「H1グリース油」の詳細を確認する<<

 

【関連記事】耐熱グリスとは?成分別におもな種類と特徴、使用可能温度を解説

 

耐熱性能の高い潤滑剤の場合

潤滑剤のなかには、耐熱性能に優れた製品も存在します。

 

製品によって使用可能温度の詳細は異なりますが、150℃以上の高温下でも優れた潤滑性能を発揮できるのが特徴です。

 

なお、高い耐熱性能は、潤滑剤に使用されている添加剤や基油の品質によって支えられています。

 

高品質の添加剤は、高温下での酸化や分解を抑制し、耐熱性の高い基油は、高温下での機械安定性を提供し、潤滑効果を持続させてくれるでしょう。

 

下表は、「JAX JAPAN」が提供している耐熱性能の高い潤滑油の一部です。

 

商品名 使用可能温度
H1チェーン油 315℃
H1グリース 滴点254~316°C
H2チェーン油 320℃

上記のように、JAX JAPANの耐熱潤滑剤は、極めて高温の条件下でも機械安定性を保つことが可能です。

 

また、JAXJAPANでは用途や環境に合わせて、耐熱性能の高い潤滑剤を各種取り揃えております。

 

自社機械に最適な商品を見つけたい方は、ぜひご確認ください。

 

>>耐熱商品のラインナップはコチラ<<

 

高温下で発生しやすい4つの潤滑トラブル


高温化で発生しやすい潤滑トラブルは以下の4つです。

 

  1. 潤滑剤の軟化・流出
  2. 油膜破断による焼付き・摩耗
  3. スラッジの発生
  4. 火災の発生

 

潤滑トラブルは、機械の動作や性能に悪影響を及ぼします。

 

発生しやすいトラブルを把握し、適切な潤滑剤を選定しましょう。

 

トラブル①:潤滑剤の軟化・流出

潤滑剤の軟化・流出とは、高温下で潤滑剤が溶けて液体状態になり、機械部品から流れ出てしまう現象です。

 

通常、潤滑剤は機械部品の摩擦を減らすために使われますが、高温では潤滑剤の性質が変化します。

 

潤滑剤が軟化することで粘性が低下し、機械部品の表面に適切な潤滑膜が形成されにくくなります。

 

その結果、潤滑性能が失われて摩擦が増加し、機械部品の劣化や故障が引き起こされるでしょう。

 

トラブル②:油膜破断による焼付き・摩耗

高温下では、潤滑剤の油膜が薄くなり、破壊されやすくなります。

 

油膜は、部品同士の接触を防ぎ、摩擦や熱の発生を抑える役割を果たします。

 

油膜破断により、部品同士の摩擦が増加し、機械性能が低下し、故障やトラブルが発生する可能性が高まるでしょう。

 

トラブル③:スラッジの発生

高温環境では、潤滑油中の不純物や酸化物が反応し、スラッジと呼ばれる固形物が生成されます。

 

スラッジは、機械内部で油が酸化や加熱によって劣化し、不純物が混ざって生成される粘着性のある物質です。

 

スラッジが発生すると、機械の内部部品や油路を詰まらせ、潤滑効果を低下させます。

 

また、スラッジが部品に付着して凹凸を作り、部品同士の適切な接触が妨げられることで、摩耗や損傷が進行し、機械の故障を引き起こします。

 

【関連記事】潤滑油のスラッジとは?発生の原因や対策を徹底解説

 

トラブル④:火災の発生

潤滑油が高温にさらされると、火災のリスクが高まります。

 

一般的な潤滑油の引火点は120℃~350℃、自然発火温度は250℃〜350℃です。

 

潤滑油には引火点がありますが、多くは危険物に指定されていないため、取り扱いに対する注意が疎かになりやすい傾向があります。

 

しかし、潤滑油は油であることを忘れてはなりません。

 

油は引火しやすく、火災の原因となる可能性があるため、使用する際には常に注意が必要です。

 

潤滑油を取り扱う際には、引火点や火災の危険性を認識し、適切な取り扱い方法を守りましょう。

 

高温下で使用する潤滑剤の選び方6選


高温下で使用する潤滑剤は、以下の6つを考慮して選定しましょう。

 

  1. 粘度指数を確認する
  2. ベースオイル(基油)を確認する
  3. 添加剤を確認する
  4. 増ちょう剤を確認する
  5. 滴点を確認する
  6. 難燃性を確認する

 

ポイントを考慮して適切な潤滑剤を選ぶことで、機械や装置の動作を効果的に補助し、部品の摩耗や劣化を防げるでしょう。

 

選び方①:粘度指数を確認する

粘度指数は、温度変化に対する粘度の変化を示す指標です。

 

高い粘度指数を持つ潤滑剤は、高温下でも安定した潤滑性能を発揮します。

 

具体的には、粘度指数が高い潤滑剤は、高温下での粘度変化が少なく、適切な粘度を維持しやすい特性を持ちます。

 

したがって、高温下でも高い性能を発揮できる潤滑剤をお探しなら、粘度指数の高い製品を選びましょう。

 

【関連記事】粘度指数とは?計算方法や粘度指数向上剤のメリット・デメリットを解説

 

選び方②:ベースオイル(基油)を確認する

潤滑剤の主成分であるベースオイルは、高温下での耐久性や潤滑性に大きな影響を与えます。

 

高温耐性のあるベースオイルは、高温下での粘度の変化が少なく、潤滑性や冷却性能の維持が可能です。

 

ベースオイルは、おもに以下の2つに分けられます。

 

  1. 鉱油
  2. 合成油

 

鉱油は石油から生成されるため、耐熱性が合成油と比較して劣ります。

 

高温や高負荷な環境下では、合成炭化水素油やエステル油などの合成油が適しているでしょう。

 

【関連記事】ベースオイルとは?潤滑剤に使用されるおもな種類・成分と役割を解説

 

選び方③:添加剤を確認する

潤滑剤には以下のようにさまざまな添加剤が含まれており、高温下での潤滑性能を向上させる役割を果たします。

 

  • 耐荷重添加剤
  • 粘度指数向上剤
  • 酸化防止剤 など

 

高温化では潤滑油が劣化し、摩擦や摩耗が増加します。

 

適切な添加剤を組み合わせることで、高温下での潤滑性能を向上させ、機械の寿命を延ばすことが可能です。

 

【関連記事】潤滑油添加剤とは?9つの種類別に特徴や成分、用途・役割を徹底解説

 

選び方④:増ちょう剤を確認する

増ちょう剤は、グリースの基本的な構造と特性を決定する役割を果たし、潤滑剤の耐熱性能に大きく影響を与えます。

 

増ちょう剤は、大きく以下の2つに分けられます。

 

  1. 石けん系
  2. 非石けん系

 

増ちょう剤の成分によって使用可能温度が異なるため、成分に着目し、適切な耐熱性能を持つ潤滑剤を選びましょう。

 

【関連記事】増ちょう剤とは?種類や特徴を分かりやすく解説

 

選び方⑤:滴点を確認する

滴点は、耐熱性の指標の一つであり、潤滑剤が加熱された際に、粘度を失い個体から液状に変わる温度を指します。

 

滴点以上の温度で潤滑油を使用すると、以下のトラブルが起こる可能性があります。

 

  • 潤滑性能の低下
  • 酸化・劣化の促進
  • スラッジの生成 など

 

滴点が高いほど、高温下でも安定した潤滑性能を発揮できるでしょう。

 

選び方⑥:難燃性を確認する

潤滑油は機械のスムーズな動作に欠かせませんが、高温下での使用は火災の危険性も伴います。

 

難燃性とは、潤滑剤が燃焼しにくい性質を指します。

 

潤滑油の難燃性を確認することで、機械だけでなく現場の安全性も確保できるでしょう。

 

高温下の使用に最適な高品質の潤滑剤をお探しなら


高温下の使用に最適な高品質の潤滑剤をお探しなら、「JAX JAPAN」におまかせください。

 

高温環境では、機械の動作による摩擦や熱によって潤滑剤が劣化しやすくなります。

 

耐熱性能の高い潤滑油を選定することで、自社機械の安定した動作や長寿命化への貢献が可能です。

 

なお、JAX JAPANは、耐熱性だけでなく、潤滑性、耐摩耗性、酸化安定性に優れた幅広いラインナップをご用意しております。

 

>>商品ラインナップはコチラ<<

 

自社にとって最適な潤滑油を知りたい方は、お気軽にJAX JAPANまでご相談ください。

 

>>お問い合わせ・資料請求はコチラ<<

 

【関連記事】潤滑油の正しい使い方とは?最適なオイルの選び方や給油方法について解説
【関連記事】潤滑油の適切な保管方法とは?3つの注意点や消防法における数量指定を解説
【関連記事】潤滑油が変色する原因とは?劣化の判断方法も詳しく解説

この記事の監修

椎野 博貴

役職

セールスエクゼクティブ

資格

2級潤滑士
2019年 JAX H1 ANNALYSIS検定 修了
2022年 JAX SALES DIRECTOR PROGRAM 修了

JAX JAPANにて大手食品メーカーや機械メーカーを100社以上担当。潤滑油の使い方をより知るために、米国のJAX本社での研修トレーニングに日本代表として参加。食品業界はもちろん、他業界にも提案を広げ、全体管理とH1潤滑油の国内の拡販推進に携わる。